1  場のチカラを感じる

 どんな場所にも何らかのチカラを持っていると考えます。それは美しい周辺環境、地形の形状による可能性、また、歴史・文化・産業など地域の特性。これらの場のチカラを感じとり、それを表現したいと思います。 例えば、雑木林に面した場所や、夕日の綺麗な場所では、そうした周辺環境を如何に暮らしの中に取り入れ豊かに生活するかを考えます。 また、斜面地などの場所では地形の形状をなるべく変えず、風の流れ水の流れ等、自然の循環性に影響を与えない、自然の生態系に組み込まれた住環境として計画します。地域らしさを考えた時、そこで採れる地場の材料をなるべく使い、そこの地域の特性をかたちとして表現します。 そして、場所との関係性を考えた時にいつも考えていることは、この建物を建てることによって、どういう風景、まち並みが出来るかを考えます。住宅一つ建てても個が集まれば集合体になります。そのためには個が大切なのです。